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休養室と休憩室は兼用できる?法令を守りつつ省スペースで設置するポイント

2026.02.18
休憩室

会社の規模が大きくなり、従業員数が50人の大台に近づいてくると、総務担当者の頭を悩ませるのが法令遵守の問題です。中でも、意外と見落としがちなのが「休養室」の設置義務ではないでしょうか。

「今まで使っている休憩室があるから、そこで休んでもらえばいいのでは?」と考えがちですが、実は法律上の「休憩室」と「休養室」には明確な違いがあります。

特に都市部のオフィスなど、限られた面積の中でやりくりしなければならない場合、これらをどうにか兼用して省スペースに収めたいと思うのは当然のことです。

本記事では、休養室と休憩室を兼用するための条件や、失敗しないための設置ポイントを詳しく紐解いていきます。

目次

  • 1 休養室と休憩室は何が違う?それぞれの定義を確認
    • 1.1 休憩室はリフレッシュのための場所
    • 1.2 休養室は体調不良者のための場所
    • 1.3 なぜ兼用したいという悩みが増えているのか
  • 2 休養室と休憩室を兼用するための条件
    • 2.1 プライバシーが確保されていること
    • 2.2 横になれる設備が整っていること
    • 2.3 静かな環境を維持できること
  • 3 省スペースで法令をクリアしつつ使いやすくするコツ
    • 3.1 多目的に使える個室ブースの活用
    • 3.2 可動式の仕切りによるレイアウトの工夫
  • 4 兼用する場合に気をつけるべき運用の注意点
    • 4.1 男女別の利用ルールを明確にする
    • 4.2 衛生管理と清掃の徹底
  • 5 狭い空間でも理想的な休息環境を構築する「giraffenap(ジラフナップ)」
  • 6 まとめ

休養室と休憩室は何が違う?それぞれの定義を確認

そもそも、なぜこれらが混同されやすいのかというと、どちらも「仕事の手を止めて休む場所」という点では共通しているからです。しかし、法律の視点で見ると、その目的や設置の義務付けられている条件は驚くほど異なります。まずは、それぞれの定義を整理することから始めましょう。

休憩室はリフレッシュのための場所

休憩室は、従業員が食事を摂ったり、同僚と雑談をしたり、あるいは一息ついて気分転換をしたりするための空間です。労働基準法では、一定の労働時間に対して休憩時間を与えることが義務付けられていますが、実は「休憩室という部屋」そのものを作ることは、多くの一般的な事務所において「努力義務」という位置づけになっています。

つまり、自席で食事をすることに問題がない環境であれば、必ずしも独立した部屋として休憩室を設けなくても、直ちに違法とは判断されません。

しかし、福利厚生の充実や生産性の向上という観点から、多くの企業が自発的に設置しているのが実情です。ここでの主な目的は、あくまで「健康な社員がより元気に働くためのリフレッシュ」にあります。

そのため、明るいインテリアや、コミュニケーションを促進するための大きなテーブル、コーヒーメーカーなどが好んで配置されます。いわば、仕事の合間にポジティブなエネルギーをチャージするための場所であり、そこには賑やかな笑い声や、リラックスした雰囲気が流れていることが一般的です。

参考 事務所衛生基準規則 | e-Gov 法令検索

休養室は体調不良者のための場所

一方で、休養室は全く異なる役割を持っています。

こちらは「事務所衛生基準規則」という法律によって定められているもので、急な体調不良や怪我をした従業員が、一時的に横になって体を休めるための場所です。

この法律では、常時50人以上の労働者、または常時女性30人以上の労働者が働いている事業場においては、気分が悪くなった人が横になれるための設備を設けることが義務付けられています。

リフレッシュのための休憩室とは違い、こちらは「いざという時のための救護室」に近い性質を持っています。そのため、単に椅子があるだけでは不十分で、ベッドや布団といった、水平になって体を休められる設備が必須となります。

さらに重要なのは、この休養室は「男女別に設けなければならない」と定められている点です。具合が悪くなった人が、異性の視線や気配を気にすることなく、安心して横になれる環境を保障しなければならないという、非常にデリケートで実務的な配慮が求められる設備なのです。

なぜ兼用したいという悩みが増えているのか

多くの企業が「休憩室と休養室を一緒にできないか」と悩む背景には、日本のオフィス事情特有の切実な理由があります。

まず第一に、都市部を中心としたオフィス賃料の高騰です。従業員が50人規模に成長したとしても、それに合わせて潤沢な余剰スペースを確保できるケースは稀です。男女別に独立した休養室を二部屋作り、さらにそれとは別に広い休憩室を設けるとなると、相当な面積を割くことになり、コスト面での負担が無視できなくなります。

また、近年のハイブリッドワークの普及も影響しています。全社員が毎日出社するわけではない中で、普段はほとんど使われない「休養専用の部屋」を常に空けておくのは非効率だという考え方が強まっています。できれば普段は休憩スペースとして活用しつつ、いざという時だけ休養室として機能させたいという、フレキシブルな空間活用へのニーズが高まっているのです。

休養室と休憩室を兼用するための条件

休憩室と休養室を一つのエリアにまとめる「兼用」自体は可能です。ただし、そのためには休養室としての本来の機能を損なわないための、いくつかの厳しい条件をクリアしなければなりません

プライバシーが確保されていること

兼用する場合に最も高いハードルとなるのが、プライバシーの確保です。休養室は、具合が悪くて青ざめている姿や、横になって眠っている姿を人に見られないようにする必要があります。特に休憩室と兼用する場合、周りでは他の社員が楽しく食事をしていたり、談笑していたりするかもしれません。そんな声が筒抜けで、さらに外から中が丸見えの状態で「休んでください」と言われても、社員は心理的に落ち着いて休むことができません。

具体的には、天井からカーテンを吊るしてベッドの周りを完全に囲えるようにしたり、背の高いパーテーションを設置して視線を遮断したりといった工夫が必要です。

横になれる設備が整っていること

休養室としての条件を満たすためには、必ず「横になれる設備」を配置しなければなりません。

これは単なるリクライニングチェアでは不十分とされるケースが多く、基本的にはベッドや折りたたみ式の布団、あるいはフラットになるソファベッドなどが想定されます。兼用スペースとして運用する場合、普段はソファとして使い、体調不良者が出た時だけフラットにしてベッドに変形できるような多機能家具を選ぶのも一つの手です。

ただし、その家具が置かれている場所が、常に誰かが座って談笑しているような場所では、いざという時に体調不良者を寝かせることができません。理想的なのは、休憩室の奥まったデッドスペースなどを活用し、普段は「静かに読書をするためのコーナー」などとして運用しつつ、緊急時にはその場所を休養エリアとして優先的に開放するようなルール作りです。

静かな環境を維持できること

休憩室は本来、賑やかなコミュニケーションの場であることが多いですが、休養室には静寂が求められます。

頭痛や吐き気で苦しんでいる時に、隣の席で電子レンジのチンという音が鳴り響いたり、大きな笑い声が聞こえてきたりする環境では、回復どころか症状が悪化してしまいかねません。そのため、兼用スペースを設計する際には、遮音性の高い素材を使ったり、音が出る家電製品(冷蔵庫やレンジ)から物理的に距離を置いた位置に休養エリアを配置したりといった配慮が必要です。

また、運用ルールによって静かな環境を守ることも重要です。例えば、「このカーテンの内側が利用されている時は、周囲の社員も会話を控える」といった共通認識を浸透させる必要があります。

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省スペースで法令をクリアしつつ使いやすくするコツ

限られたオフィス面積でこれらの条件をすべて満たすのは、パズルのような難しさがあります。ここでは、今の時代に合った省スペースな解決アイデアを紹介します。

多目的に使える個室ブースの活用

最近は個室型のワークブースなどを休養室の代わりとして活用する企業が増えています。

これらのブースはもともと遮音性が高く、外からの視線も完全に遮ることができるため、プライバシーの確保という面では非常に優れています。もし、ブースの中にフラットに座れるスペースや、リクライニングできる設備を整えることができれば、そこを一人の集中作業スペース兼、緊急時の休養室として定義することが可能です。

この方法の最大のメリットは、場所を無駄にしないことです。普段はWEB会議や集中作業用のスペースとして社員にフル活用してもらい、体調不良者が出た時だけ「休養室」として優先的に利用します。これなら、出社率が低い日でも無駄な空き部屋を作らずに済みます。

可動式の仕切りによるレイアウトの工夫

固定の壁を作ってしまうと、オフィスのレイアウト変更に対応できず、空間が固定化されてしまいます。そこで活用したいのが、キャスター付きのパーテーションや、天井から吊るすタイプの可動式アコーディオンカーテンです。

これらを使えば、普段は広いオープンな休憩スペースとして使い、体調不良者が発生した時だけ、その一角を囲って臨時の「プライベートな休養室」を即座に作り出すことができます。

この手法を成功させるコツは、あらかじめ「休養室として囲う場所」を決めておき、その範囲内の照明を個別に消せたり、近くにコンセントを確保しておいたりすることです。可動式の仕切りは、固定壁を作るよりもコストを抑えられ、消防法などの建築制限も受けにくいというメリットがあります。

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兼用する場合に気をつけるべき運用の注意点

設備を整えるだけでなく、どのようにその場所を使うかという運用の部分が、兼用スペースの成否を分けます。

男女別の利用ルールを明確にする

法令上の大きなハードルである「男女別の休養室」を兼用スペースで実現するには、運用のルールをガチガチに固める必要があります。

例えば、一つの個室を兼用にする場合、「男性が利用している間は、女性は利用できない」といった排他的な利用ルールが必要になります。

しかし、これでは同時に男女二人が体調を崩した際に対応できません。そのため、理想を言えば、小さなスペースであっても「Aエリアは男性優先」「Bエリアは女性優先」とあらかじめ決めておくか、施錠できる個室を二つ用意するのが最も安全です。

衛生管理と清掃の徹底

休養室は体調が悪い人が使う場所ですから、衛生管理には休憩室以上の配慮が求められます。

特にインフルエンザや胃腸炎など、感染症の疑いがある人が利用した後は、次に使う人のために徹底した除菌と清掃が必要です。布製のソファや布団などは菌が繁殖しやすいため、汚れてもすぐに拭き取れる撥水素材のカバーを使用したり、使い捨てのシーツを導入したりする工夫を検討しましょう。

また、兼用スペースの場合、普段の休憩で食べこぼしがあったり、飲み物の匂いが残っていたりすることもあります。そうした環境で具合の悪い人を寝かせるのは避けるべきです。

定期的な換気はもちろん、空気清浄機の設置や、消臭対策を徹底し、いつでも清潔な状態で救護ができる体制を整えておくことが、担当者の大切な役割になります。

狭い空間でも理想的な休息環境を構築する「giraffenap(ジラフナップ)」

既存の休憩室を大幅に改装するのはコストも時間もかかります。そこで、現在のオフィス環境をそのままに、特定のスポットだけを「究極の静寂エリア」に変えるのが、仮眠ボックス「giraffenap(ジラフナップ)」です。

小型の公衆電話ほどのサイズで、理想的な姿勢・環境下で仮眠を取ることができます。

ジラフナップの中は遮音性に優れているほか、適度な暗さを保つ設計です。

また、どこにも力が入らない4点保持の姿勢で眠れるように開発しており、立ったままでも理想的な眠りにつけます。

ベッドを置く部屋を作る必要がない上に、眠気が訪れた際に気軽に仮眠を取れる環境を構築できるため、従業員の健康増進やパフォーマンス向上が期待できます。

製品の詳細や導入に関するお問い合わせについては、どうぞお気軽にご相談ください。あなたの職場に最適な仮眠環境をご提案いたします。

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まとめ

「50人の壁」に直面した時、休養室の設置を単なる義務やコストとして捉えるのではなく、社員の健康を支える「守りの拠点」として再定義してみませんか。

休憩室と休養室を兼用するには、プライバシーの確保や男女別の配慮など、超えるべきハードルは確かにあります。しかし、可動式の仕切りの活用や、最新の個室ブース、そしてgiraffenapのような効率的なデバイスを組み合わせることで、狭いオフィスであっても理想的な休息環境は必ず構築できます。

大切なのは、形だけ法律に合わせるのではなく、実際に社員が困った時に「ここがあって良かった」と心から思える環境を整えることです。今回のガイドを参考に、あなたの会社に最適な、安心とリフレッシュが共存する素敵なスペースをぜひ形にしてみてください。

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