熟睡しすぎず、気持ちの切り替えがしやすいのが利点〜プロバレーボールチーム「ヴォレアス北海道」の仮眠ボックス活用事例〜

2024-25シーズンからプロバレーボールリーグの最高峰「SV.LEAGUE」に参戦し、世界の強豪に挑むヴォレアス北海道。
チームの終わりなき挑戦を支えているのは、日々の徹底したコンディショニング管理です。
1日練習における選手のコンディション維持のため「昼寝の方法」を模索していたなかで、仮眠ボックス『giraffenap』が候補にあがり、チームの練習会場に導入いただきました。
今回は、導入時に担当の田城さん、ヴォレアス北海道の井上 仁選手、そしてGM補佐の奥山さんから、それぞれの異なる視点で『giraffenap』の活用方法についてお話を伺いました。
2016年に誕生した、日本初のプロバレーボールチームヴォレアス北海道。国内リーグ「V.LEAGUE」参戦後、3部連覇、2部優勝を重ね、2022-23シーズンには悲願のV1昇格を果たす。
2024-25シーズンからは、世界最高峰を目指し再編された「SV.LEAGUE」に参戦。「Children of the Revolution(革命の子ら)」というスローガンのもと、世界の強豪を相手に新たな挑戦を続けています。



導入の経緯と狙いについて
導入当時、ヴォレアス北海道の選手兼営業としてチームの成長を支えてこられた田城 貴之さんに、導入に至った経緯と製品に感じた魅力についてお話を伺いました。
選手の「昼寝の方法」を模索中、パートナー企業での体験が導入のきっかけ

導入を検討するきっかけとなったのは、パートナー企業からのご紹介でした。
実際にその企業に設置されていた立ち寝仮眠ボックス『giraffenap』を体験させていただき、そのコンセプトに強く興味を持ったのが始まりです。
ちょうどその頃、チームでは1日練習が本格的に始まり、選手たちは午後のパフォーマンスを落とさないための「昼寝の方法」をそれぞれ模索している状況でした。スポーツ選手にとって睡眠が重要であることは言うまでもありませんが、この課題を解決する一つの手段として、『giraffenap』の導入が候補として挙がりました。
「立ち寝」は、腰への負担軽減と熟睡しすぎない点がアスリートに適しているかもしれない
『giraffenap』導入の決め手の一つとなったのは、「立ったまま眠る」というスタイルが、アスリートの昼寝に適しているのではないかと感じた点にあります。
具体的には、2つのメリットがあると考えています。
一つは、腰への負担が少ないこと。そしてもう一つは、熟睡しすぎないため、昼寝後でもスッキリ目覚めやすいことです。
特に、ハードなウエイトトレーニングの直後でも比較的スムーズに起きられるという点は、午後の練習に向けて身体を再起動させる上で大きなアドバンテージになると考え、導入の決め手となりました。
スムーズな導入とシンプルな運用。選手が「スッキリ起きる」ための環境づくり

導入前に実物を体験し、関係者の方々から直接お話を伺っていたため、導入後に大きなギャップを感じることはありませんでした。運用に関しても特別なルールは設けず、選手たちが自由に使える環境にしています。
私自身が、実際に使用した際には「スッキリ起きられる」という効果を実感しました。選手たちが最高のコンディションで練習や試合に臨むための一助となっていれば嬉しく思います。
「アスリート視点での活用法」ヴォレアス北海道 #5 井上 仁選手

トップレベルで戦い続けるアスリートにとって、日々のコンディショニングは勝敗を分ける重要な要素です。
ヴォレアス北海道でミドルブロッカーを務める井上仁選手は、自身のパフォーマンスを最大限に引き出すため、学生時代から「仮眠」をトレーニングの一部として取り入れていたと語ります。
続いて、井上選手のこれまでのキャリアの中での経験で培った仮眠の習慣と、アスリート視点での『giraffenap』の活用法についてお話を伺いました。
“長く寝ない”のが鉄則。試行錯誤でたどり着いた15分の仮眠習慣

大学時代から、午前・午後の二部練習がある日のリカバリーとして仮眠を習慣にしていました。トレーナーからのアドバイスもありましたが、何より「寝た方がスッキリする」という自分自身の体感が大きかったですね。
ただ、重要なのは「長く寝すぎない」こと。最初は時間を気にせず寝てしまうこともありましたが、そうすると午後の練習で身体がだるくなってしまうんです。
その経験から、今は10分~15分、長くても20分がベストだと感じています。たとえ眠くても、決めた時間でしっかり起きることがパフォーマンス維持の鍵です。
驚くかもしれませんが、たった5分でも目を瞑って休む時間があるかないかで、その後のコンディションは全く違います。熟睡までいかなくても、リラックスするだけで身体と頭の回復につながるんです。
頭も身体もリフレッシュ。仮眠がもたらすフィジカルとメンタルへの好影響

私にとって仮眠は、身体的な回復はもちろん、精神的なリフレッシュでも効果があると体感しています。短い時間でも仮眠をとることで、頭の中がクリアになり、身体が軽くなる感覚があります。
仮眠もフィジカルとメンタルの両面に良い効果をもたらしてくれる、重要なリカバリー方法の一つです。
特に1日練習が続くようなハードな期間は、この短い休憩が午後のプレーの質を大きく左右します。
『giraffenap』だからできる、スムーズな「オン・オフ」の切り替え

『giraffenap』は、主に1日練習の昼休みに利用しています。昼食後、午後の練習が始まるまでの短い時間でコンディションを整えるのに最適です。
使い始めて感じた最大のメリットは、「よし、起きよう」という気持ちの切り替えが非常にスムーズなことです。床やベッドで横になると、どうしても「もう少し寝ていたい…」という気持ちが生まれてしまいますが、立った姿勢で仮眠をとることで、その感覚が少ないと感じています。
休憩から練習モードへ、スパッと意識を切り替えられるのは、アスリートにとっても大きな利点だと感じます。
仮眠は個性に合わせたリカバリー方法。今後の進化にも期待

チームメイトの休憩の仕方は様々で、マッサージを受ける選手もいれば、横になって休む選手もいます。仮眠も同じで、積極的に取り入れる選手もいれば、そうでない選手もいる。自分に合った方法を見つけることが一番大切です。
『giraffenap』について一つ要望を挙げるなら、ボックス内にアラーム機能があればさらに嬉しいですね。今は自分のスマートフォンで設定していますが、中で完結できるとより便利になると思います。
海外では「シエスタ」のように仮眠が文化として根付いている国もありますが、日本ではまだ特別なことと捉えられがちなため、今後アスリートだけでなく、多くの人々にとって仮眠がより身近なコンディショニング方法として広まっていくことを期待しています。
「スタッフ視点での利用効果」ヴォレアス北海道 GM補佐 奥山 優奈さん

ヴォレアス北海道でGM補佐を活躍する奥山 優奈さんは、元プロバレーボール選手という経歴を持ち、現在はチームを裏方として支えています。
現役時代から「仮眠」の重要性を体感してきた奥山さんに、チームスタッフという立場から見た『giraffenap』の活用法について伺いました。
「気持ちの切り替え」が最大の効果。仕事の合間に作る、自分だけのリセット時間

『giraffenap』を導入した当初は、前任のスタッフと共に興味本位で試してみたのが始まりです。
現在、練習スケジュールとの兼ね合いで選手が利用する機会は限られていますが、導入時は、私自身も休憩の合間で利用していました。例えば、午前の業務を終え、午後の練習が始まるまでの短い休憩時間など、『giraffenap』に入ることで、身体の疲労回復以上に「気持ちの切り替え」という効果を実感しました。
練習中の体育館は、声や音が飛び交い、常に活気にあふれていますが、『giraffenap』は、光が遮られた“個室空間”のため、中に入ることで、一度仕事のスイッチをオフにし、頭の中がリセットされるんです。
たとえ眠れなくても、10分間目を閉じて過ごすだけで、午後の業務への集中力の違いを感じられました。
現役時代から実感していた、仮眠の重要性と立ったまま休むという新しい発想

私もバレーボール選手として現役時代、二部練習がある日は必ず昼に仮眠をとっていました。
しかし、試合の興奮が冷めやらず、アドレナリンが出ているとなかなか寝付けないことも多々ありました。それでも、横になって目を閉じているだけで午後のパフォーマンスは全く違いましたね。
当時は治療用のベッドやヨガマットの上で横になって休んでいましたが、『giraffenap』のように「立ったまま休む」という発想は非常に新鮮でした。
初めて見たときは、かつて疲労回復で利用した酸素カプセルの縦型バージョンのような印象を受け、「どうやって寝るんだろう?」と驚いたのを覚えています。
設置場所の工夫で活用の幅が広がる可能性

現在『giraffenap』は選手たちのロッカールーム(部室)に設置されていますが、そこは選手同士がコミュニケーションをとる賑やかな場所でもあります。
体育館のケアルームや、2階のより静かな場所など、設置場所を工夫することで、選手もスタッフもさらに利用しやすくなるかもしれません。
この度は取材のご協力ありがとうございました!
これからもヴォレアス北海道の皆様のご活躍をお祈りしております。
